御前崎産廃問題、その3 「財産区」

 どの地域の「ごみ処理施設計画」にも、それぞれ深い闇が隠されているものですが、それは現地の住民でないとわかりません。そして、その闇の深さを伝えてくれるのも、メディアではなく、地元の反対住民の声であることが多いのです。

 御前崎の産廃計画では、「環境と子供の未来を守る女性の会」が今年726日に行われた御前崎市議会の「産業廃棄物処理対策等調査特別委員会」の質疑↓を短いビデオ付きで伝えています。

https://ameblo.jp/kotono27/entry-12498210232.html

 その中で、山本が関心をもったのは「財産区」に関するくだり。「広域連合」を研究した時、ついでに読んだんだもんね。ビデオは1しか見てないけどいやあ、驚いた。

御前崎市特別委員会第3回目(2019/07/26)その1〜その8まで

その1のビデオ  阿南澄男議員が「財産区の財産の処分権は財産区管理会にあり、御前崎市議会や御前崎市長が賃貸契約についてどうのこうの言うものではないと言い切りました。財産区の管理は御前崎市長にあり、市長は名だけの管理者ではダメで実質を伴うものではないとダメなはずです。

その3のビデオ  清水澄夫議員が、「阿南澄男議員は大栄環境の代理弁護士が用意した資料を先にもらっていて、委員会でその内容を話していた、他の議員はその資料をあとからもらって、ああ阿南議員はこの内容のことを委員会で話していたのかと思った」ことを明らかにしました。

その5のビデオ  齋藤洋議員の話。「今度県に確認に行くが、大阪や長野県のガイドラインでは財産区の積極的な行為は慎むようになってる。産廃の問題だけでなく今後の御前崎市内の財産区の運営のガイドラインを示す時期。」

その7のビデオ  渥美昌裕議員が、阿南澄男議員と水野克尚議員の池新田財産区との関係を質問しました。お二人の答えは「ただの地区の役員です」との事です。御前崎リサイクルエネルギープラザの推進組織では常任顧問と理事という事です。渥美議員は財産区管理会に話を聞きたいと話しました。私も聞いてみたい。以前、「池新田財産区は土地を貸しただけ」と言ってたと思います。

その8 のビデオ  河原﨑惠士議員の発言に対して阿南澄男議員が「暴言」と発言。清水澄夫議員が、阿南議員は(産廃施設を)誘致した人なので、議論が進まないから席を外してもらう方がいいと発言。阿南議員はそれに対して「暴論」と発言。河原﨑議員は阿南議員を除斥するかどうかの参考に渥美議員が持っている推進組織の表を確認したいと発言。松下久巳議員も、阿南議員が除斥の対象か確かめた方がいいと発言。

 まず、住民が「怖がっている」というA議員の実名が記されていますが、議員は公人だから、どんな場合でも実名を出してかまいません。逆に名前を出すなとか、その肩書を利用して住民を脅すようなことがあれば、地方公務員法や自治法違反だ。

 その阿南議員、「財産区」とは特別地方公共団体であり、その財産処理は、普通地方公共団体同様、厳しい規則が適応されることも知らないようです(御前崎市の場合は、おそらく御前崎市財務規則がかかるかもhttps://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/Jourei/act/frame/frame110000161.htm。)

 第一、財産区は、住民が嫌う公害施設の建設のために財産を処理してはいけません。だって、同法第296条の5には以下のような規定があるんだから。

「財産区は、その財産又は公の施設の管理及び処分又は廃止については、その住民の福祉を増進するとともに、財産区のある市町村又は特別区の一体性をそこなわないように努めなければならない」

 従って、この事業は財産区の財産を利用する、という点ですでに違法だし、御前崎市長が事前に土地の賃貸契約を結んだことも違法です(ともに地自法違反。市長は騙されたのか?)。

 それどころか、阿南議員は、①事業を誘致した、②事業推進組織の常任顧問!③大栄の弁護士から事前に資料を渡されていたなど、その行動は利益相反が疑われ、議員に不適格と言わざるをえません。地元のマスメディアは彼の背景を調べないの?

常々考えますが、地方の衰退は、基本的な法律知識もない、金目当ての議員や市町村長ばかりが幅を利かせているからかも。住民が彼らの横暴と戦わず、「長いものには巻かれる」癖がついていると、状況は悪化するばかりなんですけどね・・・だって、御前崎には浜岡原発

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/