公園造成へ汚染土、環境テロ省の汚染事業とまらず

 汚染土をこともあろうに公園に使うとは・・・いいかげん環境省解体を本気で考えないと、汚染拡大は止められません。

緑地公園造成に汚染土…非公開会合で検討

毎日新聞20173260730(最終更新 3261018)http://mainichi.jp/articles/20170326/k00/00m/040/114000c

除染作業で出た汚染土などの仮置き場に積み上がる無数のフレコンバッグ=福島県富岡町で、本社ヘリから森田剛史撮影

 東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た汚染土をくぼ地の埋め立てに再利用し、造成した土地を公園などとして使う案を環境省が検討していることが分かった。同省は先月、放射線の専門家を集めた非公開会合でこの再利用案を協議しており、27日の公開会合で提示する方針だ。しかし、既に明らかにされている防潮堤などへの再利用と異なり、子供らの遊び場にもなる公園への再利用は議論を呼びそうだ。汚染土を巡って環境省は昨年6月、1キロ当たりの放射性セシウム濃度8000ベクレルを上限に管理しながら、道路の盛り土など公共工事に再利用する方針を決定。関係者によると、環境省は新たに、工事用に土を取った跡などのくぼ地に汚染土を埋めて土地を造成する再利用法を発案した。造成後は農地や住宅地だと私有地となり管理と言えないため、自治体などが管理する緑地公園や森林とする方向で検討。放射線を遮蔽するため数十センチ~1メートル程度の覆土を想定し、植栽も行う。

 先月24日には非公開会合「放射線影響安全性評価検討ワーキンググループ」を開催。造成工事や造成後に地震や豪雨に遭った際の復旧作業での被ばくについて検討した。この中で日本原子力研究開発機構の担当者は、一般人の年間被ばく線量限度である1ミリシーベルト相当として汚染土の放射能濃度を400070000ベクレルと設定した試算結果を示した。 試算結果について委員から異論は出なかったが、試算で考慮していない保全作業員の内部被ばくや造成後の森林で育った木材の使用などについて意見が続出。「『考慮したが小さい』と書いた方が安心感が増す」「『他の制度で考慮している』と書いた方がいい」など、表現の修正意見が相次いだという。こうした意見を受け、環境省は検討案を修正。27日に開く「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」の公開会合で提示するとみられる。【日野行介】

選択肢の一つ…汚染土の再利用を担当する環境省の神谷洋一参事官の話:管理可能な中でいろんな選択肢がある方が望ましいと思っている。

地下水汚染も…熊本一規・明治学院大教授(環境政策)の話:埋めれば地下水汚染の危険性が高まる。公園にしても誰も利用せず、森林なら根から放射性物質を吸収する。環境を守る意識を感じない。環境省は汚染土減らししか考えていないのでは

 

 いまだに環境省が「環境を守る意識がある」と考えている人がいるってことに驚き。だって、がれき処理をきっかけに始まった環境省の「放射性廃棄物全国展開」は311直後からはっきりしているんですよ。問題は、それを阻止する勢力がゼロということ(その運動を阻む勢力があるってこと)。

 で、翌27日の検討会では、「有識者」らはたいした異論も出さずこの汚染案を了承した模様。

 

公園造成に汚染土利用、検討会が了承 環境省が方針改定へ

2017/3/27 20 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27HAF_X20C17A3CR8000/

 東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う除染で出た汚染土のあり方を検討する有識者検討会は27日、汚染土を公園などの造成に使うとの案を大筋で了承した。環境省は近く基本方針を改定する方針だ。汚染土を巡っては、環境省が昨年6月、道路の盛り土など公共工事に再利用する方針を決定。今回は新たに、くぼ地に汚染土を埋めて土地を造成する再利用法を提案し、了承された。造成した土地は公園などに利用できる。汚染土の上に土砂などを40センチ~1メートル程度かぶせ、住民などへの被曝を防ぐとした。

 

 くりかえしますが、この「汚染土利用=産廃全国拡散」は、今回、初めて決まったわけではなく、当初からの方針を実施に移そうとしているだけの話です。歯止めをかけようと思えば、日本の政治体制を完全にひっくり返すしかないけれど、それは無理だしねえ・・・結局は、各自治体で、「放射性物質持込、産生禁止」の条例を作るしかありません。それも、目覚めた市民がず~っと監視し続ける必要がある。ま~、民主主義を守ろうとすれば、そういった「不断の努力」が必要、とは憲法にもあるんだけど、「憲法を守れ」と騒いでいる人々はなぜか現実の法令について関心をもたず、当然、そんな地道な努力はやってないから、こうなるのも当然なんですね。…この件、本ブログの関連記事を読み直しましたが、訂正不要。残念ながら、事態は予測どおりに進んでいます。

2017.3.30

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/