ごみ処理施設から毒ガス

   アメリカ東海岸、ボストン市の南の町で、ごみ処理施設から有毒ガスが
発生し、117人が病院に搬送されました。時事通信はこう伝えています。

「米東部マサチューセッツ州ニューベッドフォードにあるごみ処理施設で3日、
持ち込まれたごみから有毒ガスが発生し、現地の報道によると、117人が
病院に搬送された。うち2人は重体。患者は施設の従業員や駆け付けた警
察官、消防士らで、吐き気や呼吸困難を訴えた。施設外へのガスの流出
はない。州当局者の話によれば、従業員らがごみを手作業で分類している
最中、ガスが発生したとみられる。ガスの正体は特定できていない。」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090804-00000042-jij-int

  
 現地報道によると、施設に濃い煙がたちこめていて作業員が倒れたため、
施設運営者のABCディスポーザル社が消防署に通報。ところが、かけつけ
た警察や消防隊員、医療関係者までバタバタ倒れてしまったようです。全身
防護服で覆った「Hazmat」チームがかけつけたのはこの後でしょう。
 あきらかに何らかの化学反応がおきたらしく、発生した煙を吸った十人が
その場で意識を失っています。現地は工業団地の一角で、北は地域空港の
滑走路に接しており、南隣(多分)は処分場。付近に人家はありません。環
境庁はこれをレベル4(最高)の有害物質事故に指定する一方、「有毒ガス
は施設内にとどまっている(漏れはない)」と述べたとか。もれていても、人
が住んでいないんじゃわかりませんね。
 
参考;http://newsblog.projo.com/2009/08/numerous-casual.html
 http://www.cbsnews.com/stories/2009/08/03/national/main5210414.shtml
 現地メディアの写真を見ると、オウムの地下鉄サリン事件を思い出します。
でも、同様の毒ガスを発生させている焼却炉、処分場がはびこる日本列島は
全体がこの↑ベッドフォードみたいなもんです。

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/