気象庁の「警告」通り、台風15号は風速57メートルという「記録」と、停電85万世帯(いまだに40万世帯が停電中)、送電線倒壊、樹木やゴルフ場フェンス倒壊などの「爪痕」を残して去りました。被害を受けた方にお見舞い申し上げます。
さて、私がびっくりしたのは、この↓ニュースです。
水上の太陽光パネルで火災 強風の影響か 千葉 市原
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190909/k10012071521000.html
ソーラーパネルはもともと発熱体、本体もプラ主体の易燃物なので、強風による摩擦熱で火事がおきても不思議はありません。私が驚いたのは、なぜこのダム湖はパネルで覆いつくされているのかという点でした。
これが下水処理場の沈砂池、沈殿池ならわかります。ソーラーパネルの住宅地への設置で市民の反発を招かないように、事業者は早い段階で公共用地、特に下水処理場など「水面」への設置を推進してきたからです。でも、水道水源となっているダム湖にソーラーを設置してはまずいでしょう。
なぜなら、ダム湖の水はもともと汚濁しやすいからです。
人工的なため池では「自然代謝」が行われないため、流れ込んだ落ち葉や枯れ枝などの有機物は次第に水底に蓄積し、やがて腐敗してヘドロとなり水質を悪化させるのです。多くのダムでは湖底がヘドロや、有機物を含む堆砂に覆われており、排出しようにもできない状況になっているのはよく知られた事実。また、水面に浮かぶごみが微小化した「懸濁物質」は、大気中のPM2.5と同じように、いつまでも水中を浮遊して水を濁らせ、濁水や泥水をもたらします。ダム湖ではまた、水が循環しないため、湖底と表面の温度差が大きくなり、アオコなどが繁茂して水を腐らせることも知られています。
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。この記事を書いた人
山本節子
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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