前記事の続き。この際、行政機関の「会議」を批判しておきます。
外部からさまざまな人材を招いての行政の「会議等」は、もともと「議会制民主主義を補完する国民参加機関(Wiki)」のはずでした。ところが日本の市民は政策決定や法律制定の過程にあまり興味がない。それどころか、行政の会議に呼ばれる「センセイ」をあがめたてまつるクセがある。その結果、行政の「会議」は、「議会制民主主義を補完する」どころか、立法能力のない議員に代わって、行政府の政策案や立法案にOKを出すだけの組織と化してしまいました。
市民監視が行き届かない組織の行く末はいつも同じ。現在の行政の「会議」は、不要不急、ムダで利権に直結する公共事業に、正当性や必要性の「お墨付き」を与える機関になり下がっています。それなのに、市民は「会議」そのものを批判したりしないため、政府・自民党はさらに手法をエスカレート、1999年、閣議決定で法律に根拠がなくても「会議」を設けてもいい、としてしまったんですね(ありえないだろっ!)。
法律に根拠がない=無法。そんな「会議」で、市民の不利益となるような国策・法令がどんどん生み出されているのです。しかもやり方が巧妙で、比較的良心的な学者数名を中に入れ、見かけは「反対意見も聞いた」形にしています。でもその筋書きは最初から決まっており、その筋書きにそって発言できる「誤用」軍団が起用されるわけ。なお、会議に招請される学者は、「ユウシキ者」「ガクシキ経験者」という妙な名で呼ばれていますが、「誤用」には知恵も倫理観も知識もありません(あれば、招請を断るがな)。そうして呼ばれた誤用学者の醜態を、余すところなく見せているのが、環境省の「健康管理のあり方に関する専門家会議」の丹羽氏(福島県立医大)。
⇒ 委員と傍聴者が怒鳴り合い~環境省専門家会議 – OurPlanet-TV
第1回住民の健康管理のあり方に関する専門家会議(2013年11月11日)
後半の祖父江氏もひどい・・・いやはや、こういう連中が教えているような大学で、まともな医師・学者が育つはずはない。反対するなら、個別の「誤用」をつぶすより、法的根拠のない「会議」を潰したほうが早いんだけどね。2014.12.18