2011年の3・11から今日で丸三年。先週末は各地で反原発関係のイベントが行われたようですが、私は「元兵士の証言」を聞きに行きました。どの人の証言も、重く、悲しく、はがゆい。そして、いまだに戦後処理ができていない日本に、慄然としました。これだから、国は再び右傾化するし、原発もやめられない。歴史に学ぶことができない民族の悲劇・・・さて、下は新華社のサイトで見つけた日本の反原発集会の写真です。http://news.cntv.cn/2014/03/10/PHOA1394411150927770.shtml#g=1
ん~、なかなか気合が入っている。写真には次のキャプションがありました。
「3月9日、3・11大地震とフクシマ原発事故の三周年を前に、日本の民衆は東京で行われた反原発集会に参加した。最近、日本のメディアは、日本は現在、高濃縮ウラン1~2トンとプルトニウム約44トンを備蓄していると伝えたが、その中には200キロ以上の兵器級ウランと300キロ以上の兵器級プルトニウムが含まれている。これほど大量に核物質があれば、千発以上の核弾頭を生産できるに足るほどで、普通の民生利用の需要をはるかに超えている。今週、オーストリアのウイーンで行われる国際原子力機構の理事会では、日本の核物質保有が焦点のひとつとなるだろう」
「兵器級」とは兵器転用可能なほど高濃縮の、という意味。日本の核物質保有は公然の秘密で、定期的に話題になってきましたが、ちょっと前まではプルトニウムの量はせいぜいキロ単位とされていたけど、今や44トン!? これこそ原発の隠れた目的かもしれません。他の国もそこに疑惑の目を向け始めているのです。
日本のプルトニウム300キロに懸念、兵器転用可能な核物質の存在、核不拡散に対するリスク―中国外交部
(Record China) 2014年2月17日、中国外交部の華春瑩報道官は定例記者会見で、オバマ米政権が日本政府に対し、冷戦時代に米国などが日本に提供したプルトニウム約300キロの返還を求めていることについて、「日本は関係国に対して説明すべきだ」と懸念を表明した。中国網が伝えた。 華報道官は「日本国内に兵器転用可能な核物質が大量に存在することは、核不拡散に対するリスクだ」と強調した上で、「日本は核物質の需給の不均衡を速やかに是正すべき」と述べ、日本に対し、核不拡散の義務を順守するよう要求した。
私は、日本は核物質をーーIAEAや米の黙認の下ーーこっそりいろんな国に流していると考えているんですけどね。だって、それこそ日本のお家芸だから。第二次大戦では、国際条約に違反し、毒ガス、生物化学兵器、風船爆弾、殺人光線などを開発し、容赦なく使用してきた日本。幸い、原爆の製造は間に合わなかったけれど、保有していたら、何のためらいもなく使用していたでしょう。
ウソだ!と思う人、Wiki「日本の原子爆弾開発」を見てみてね。それによると、陸軍は1941年から「二号研究」を開始、1944年には理化学研究所で濃縮事件を行っています。また、陸軍と仲が悪かった海軍も、同じ1941年に、独自で原爆を製造しようと、京大と共同で遠心分離法による濃縮を検討していたのです。研究は敗戦で中止をよぎなくされましたが、この計画は、当時の原子物理学者を総動員した国家的事業でした。かの湯川秀樹もその中心人物の一人だったけれど、原爆製造に関わったことなど一言ももらさず、ちゃっかりノーベル賞をもらっている。
日本はそんな国です。戦争を反省もせず、戦争犯罪者が平然と戦後の政治の中核につき、被爆国でありながら原発をおとなしく受け入れた・・・そんな歴史の積み重ねの上に起きたのが、福島原発事故なのです。アジアの人々は、口には出さなくても、そういうことをみなちゃんとわかっている。原発や核廃棄、焼却炉の輸出は、人道に反する罪です。日本でも、「反対!」を一歩進め、原発メーカーと電力会社の解体を実現させないとね。2014.3.11