前記事でも書きましたが、5月22日には「大山ふもとの自然環境と米子の水を守る会(略称:水の会)」と共に、米子市の伊木新市長へ要請書を出しました。以下がその中身です。一部省略。
要 請 書
市有地を産廃処分場のために譲渡しないこと、
すでに埋められている廃棄物についての調査他を求める
さて、表記の淀江町産業廃棄物最終処分場計画につき、私たちは野坂前米子市長に何度も面会を要請してきました。予定地の約半分を占める「市有地」について、市民はその情報を知り、説明を求める権利があるからです。しかし、野坂氏は公共財産の管理者として説明する義務があるにもかかわらず、一度も私たちの面会要請に応じてきませんでした。それどころか、私たちの質問に対し、「県が必要というなら」、市有地の存在は関係ないなどとする回答を寄せてきました。
これは県や私企業へ利益供与を最優先しているという意味であり、野坂氏は、自治体の長として不適格であり、人間としてもきわめて不誠実なことがわかります。米子市政は彼の下ですっかり私物化されていると考えざるを得ず、私たちは彼に対し、強い憤りをもっています。
貴殿もよくご存知のように、淀江は「水が生まれる地域」であり、「水と緑と史跡のまち」として観光客をひきつけています。この地域には淀江への水道水源である福井水源地や、各地から水汲み客が訪れる小波上の泉があります。また、佐陀川沿いの地下には巨大な貯水盆も見つかっています。これらの水源上流に建設予定の産廃処分場は、その処理水を塩川に流し、水系を汚染します。また施設地下から出る浸出水(漏出は止められない)は、回復不可能な地下水汚染をもたらすことは、多くの事例で明らかになっています。
以上のことから私たちは次のことを要請します。可及的速やかに、文書でご回答下さい。
記
1 米子市の水を将来にわたって守るため、産廃処理施設に市有地を譲り渡すことなどないよう強く求めます。
2 野坂前市長が「市有地」についてどのような指示を出していたのかを、調査の上、明らかにしていただきたい。というのは、この産廃計画に関しては、彼が市長名義で関係自治会長に宛てて出した文書(平成27年と平成28年)が何通かあることが公開請求で明らかになり、野坂氏が本件に関し、秘密裏に契約ないし協定を結んでいたことを示唆しているからです。
3 また、この間、現処分場にはすでに燃え殻やばいじんなど特別管理産業廃棄物が大量に埋められていることが発覚しました。その総量と排出源、また産廃を一廃と見なしてきたことにつき、調査の上、結果を知らせいただきたい(この件については、4月26日にも調査を要請する文書を提出済みです)。
4 公共財産の管理者として、この事業計画のことを広く米子市に知らせる義務を果たしてください。なぜなら、本件事業は、鳥取県紛争予防条例で規定された「関係住民(周辺自治会の住民)」は6自治会の数百人だけに過ぎず、米子市民のほとんどはこの事業のことを何も知らされていないからです。
5 地元住民の「反対」の意志を尊重してください。上記「関係地住民」のうち、すでに四自治会では過半数が明確な反対の意思を表しています(自治会としての反対文書は得られていない)。このほか、私たちは知事宛に約25,000名の反対署名を提出しています。
6 以上のことにつき、私たちは自ら説明したいと考えており、貴殿におかれては速やかに私たちとの会見の日時を設定していただ
きたい。なお、この事業計画に関しては、「答のない質問」が数多く残されているため、これまでの質問状などを添付いたします。
以上
また、要請の前に記者会見を行いました。特に2に関してはメディアがきちんと調べ、報道してほしいものです。
その処分場予定地にある米子市有地を示すのが↓の地図。
市民の財産である市有地、その存在をひたすら隠して「産廃」へとのめりこんでいたのが野坂前市長、そして平井現知事です。
二人の官僚天下りによる行政財産の横流しを許してはいけません。地元のみなさま、全国のみなさま、ぜひ知事宛、そして米子市宛てに、怒りのメールや電話をお願いします。「水の里・淀江」の水源地を守るのは私たちみんなの使命です。2017.5.24