立山の麓で試験焼却!

 富山県から「もう、頭にきたっ!」なんてメールを何通かいただきました。立山町長がいよいよ試験焼却を表明したのだそう。 

立山町長 試験焼却表明 (201206191906)
 震災がれき受け入れをめぐって、富山地区広域圏の処理施設がある立山町の舟橋町長は、広域圏事務組合に「試験焼却実施の検討を提案したい」と述べ、試験焼却実施の意思を表明しました。住民にがれきの安全性を示すデータを集めるのが目的だとしています。「富山地区広域圏として試験焼却についてぜひ検討してくれないかと提案したい」(舟橋町長)

 19日の町議会終了後の記者会見で舟橋立山町長はこのように述べ、住民の理解を得るためにも試験焼却を実施してがれきが安全であるかどうかを数値で示す必要があるとしました。近日中に広域圏事務組合の理事長でもある森富山市長と会って立山町での住民への説明結果を報告するとしています。この日の議会では試験焼却を促す決議案が村田昭議員を中心とした超党派メンバー8人の名前で提出され、1人が採決を前に議場を出ましたが、賛成8、反対1の賛成多数で可決されました。舟橋町長はこの結果を深く重く受け止めると試験焼却実施の意思を示しました。
 「きちんと町民と町が約束したことを、粛々と試験焼却をして結果を判断、立山町がかかわることまでやれるのでは」(村田議員)
 「確固としたデータにもとづいてないと私は思っています。もし、試験焼却がおこなわれた場合でもそういうものを町民に明らかにしないとほんとに町民のみなさんの心配は解決されない」(石川議員)
 「町民を説得したという感じはありませんでした。一方的な説明だけでおわってた」(町民)
 舟橋町長は、今後についてまずは富山地区広域圏事務組合の判断を仰いだ上で最終的には、県が実施にむけての判断をすることになるだろうと述べました。
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20120619190833

 たった一度の試験焼却でも、炉内には放射能が回ります。そして、以後、低濃度とはいえ、そこから常時、放射能が出ることになります。静岡県島田市で起きていることは、明日の立山でおきること。島田産廃市長は、結局、同地特産の茶産業の将来を危うくし、島田市の名誉を落としてしまったのですが、立山町でもがれきを受け入れれば、ことは「風評」だけではすみません。 
 しかし、町長は、ちゃんと学び始めているようです。「最終判断は県がする」って。
 そう、がれき広域処理は国策。仕掛け人は県。将来のことが何も見えてないんだから、県に説明させないと先に行けません。でも、判断は県でも、責任は町だからね。そして:
 たとえ住民が同意しても、がれき焼却はやってはいけません。それは、もろ公害事業なんだから。村田議員ほか、郷土汚染を主張するような議員は、次の選挙で絶対落とさないとね。2012.6.20

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/