止まりそうでなかなか止まらない、神奈川県の「がれき受け入れ」。これは、処分場が県営なのと、現地の大楠連合町内会が県と協力関係にあるのが理由です。
11月23日、神奈川県が開催した説明会は、がれき受け入れのためのもので、その進行はすべて県のお膳立てによるもの。その最大のポイントが、長谷川連町会長が宣言した「これから意向調査を行い、その結果を県に報告する」です。知事は、この報告を受けて、「政治的決断を下す」と発言しているし、すでに完全な出来合いレース。
しかもこの後、意向調査は非常に速やかに行われ、早いところでは12月初めには回収作業が始まったとのこと。電話で取材したところ、「白紙に記された「賛成」「反対」のどちらかを選ぶだけ、無記名、厳封」。これを、誰がどこで開封し、計算するのか、など何も説明はないそう。
つまり、簡単に差し替えられるわけです。
無記名だから、ほとんどの住民は反対票を投じたことでしょう。でも、この芦名の処分場建設に関して、県と自治会役員らが共謀して何をやったか、を思い出せば、こういう意向調査など応じるべきではなかったのです。2002年当時、自治会が9割以上の反対を得て臨時総会で反対を決めたのに、自治会役員らが「安全への意向調査」としてアンケート調査を行ったのです。これは、実は建設を前提とした調査。でも、住民はそれに気づかないままアンケートにこたえ、その結果をもって、横須賀市は「住民理解が得られた」として、建設を許可してしまったのです。
「アンケート」や「意向調査」など簡単に操作できる。しかも、現地ではこの事件を「総括(反省)」もしていないから、裏切りの歴史がくりかえされると思った方がいいでしょう。そこで;
12月10日の10時ー12時、現地の芦名コミュニティセンター(横須賀市芦名2丁目16番6号)http://chizuz.com/map/map73419.html%E2%97%AFで、この問題についての、緊急県民意見交換会を開くことにしました。そのため、急いでチラシを配る必要があります。この週末、お時間のある方、ぜひご協力をお願いします。もちろん、集会にもご参加下さい。連絡先はこちら→です。12.6 arakawa060-20121210@yahoo.co.jp
神奈川:魚網受け入れ、意見交換会のお知らせ 12.10
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
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