前記事をいくつか訂正しときます。まず「山倉ダム」は水道水源ではなく、工業用水専用ダムでした。水道水源でないからいい、というわけではありませんが。そして、前記事では「暴風の影響で」にとらわれて「摩擦熱」原因説をとりましたが、最大の要因は強風で吹き寄せられたパネルに、ソーラーの自動発電が引火、火災に至った可能性が大。ソーラー発電は火災などが起きてもすぐには停止できず、海外などでも大きな問題になっています。
参考にしたのはここ→http://reserve111.com/archives/15708
「台風の強風に煽られたフロート式パネルが寸断。一カ所に吹き寄せられた事により、日が明けてパネルの自然発電により出火したものと思われます。消火方法など検討中だと思われます。ソーラー発電の怖さの一つが現実化!」
なおこの湖の貸主は千葉県企業局(旧水道局)。
そして、事業の受益者はTEPCO。ね?再エネは、まさに原発事業を補完しているのです。
ダムに浮かぶ5万枚の太陽光パネル、日本最大の水上メガソーラー完成
2018年03月26日 07時00分 [松本貴志,スマートジャパン]
京セラTCLソーラーは、千葉県市原市に建設していた日本最大の水上設置型太陽光発電所である「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」の竣工式を開催した。発電出力約13.7MWの同発電所は同年3月5日より運転を開始している。
270Wモジュール約5万枚をダム水面に浮かべる
東京センチュリーと京セラの共同出資会社である京セラTCLソーラーは2018年3月20日、千葉県市原市に建設していた日本最大の水上設置型太陽光発電所である「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」の竣工式を開催したと発表した。同年3月5日より運転を開始している。2015年12月に着工した同発電所は、千葉県水道局が管理する山倉ダム(工業用水専用ダム)の水面約18万m2に京セラ製モジュール5万904枚を設置しており、発電出力は約13.7MW(メガワット)。年間予想発電量は、一般家庭約4970世帯分の年間消費電力量に相当する約1617万kWh(キロワット時)となる見込み。事業期間は20年で、発電電力は全量を東京電力エナジーパートナーへ売電する。
京セラTCLソーラーは2012年8月の設立以来、同発電所を含めて全国で61カ所、合計約184.7MWの太陽光発電所を開設し、水上設置型発電所は本発電所で7カ所目となる。同社は、日本国内に数多く存在するダムやため池の有効活用を図るとともに、再生可能エネルギーの普及・促進に努めるとしている。
千葉・山倉水上メガソーラー発電所の全景 出典:京セがわか
千葉・山倉水上メガソーラー発電所の概要(クリックで拡大)
ところが、同社HPのトップサイトには「山倉ダムメガソーラー」の案内動画はあるのに、火災の報告はありません。
映像がご覧いただけます。[7分55秒] https://www.tokyocentury.co.jp/jp/service/finance/solar.html
この現地見学用のビデオはなかなか面白いのですが、「水質汚染」に関しては、最後の数秒でちょっと説明しているだけ。それも「日光を遮るので、水質汚染を引き起こすもととなる水中の藻の繁殖を抑えられることが期待できます」と。ま~、新技術は常に「期待」を持ち出して、科学的裏付けなどないことを隠しているんですけどね。
なお、火災について言及していないのは、水上メガソーラーのデメリットなど存在しないことを示すための情報隠しであり、企業として非常に不誠実、悪質。問題が起きたらそのニュースを流すのは企業の社会的責任のひとつのはず。しかもこの企業、今後も水上メガソーラーを積極推進してゆくというのだから、市民の監視が必ようです。
なお現地の方のツイッターには、黒煙を出し、音をたてて燃えるパネルの動画があるのでぜひ見て下さい。https://twitter.com/sj30daisuki/status/1170922776892301313?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1170922776892301313&ref_url=http%3A%2F%2Freserve111.com%2Farchives%2F15708
2019.9.11