四日ぶりに関西から戻りました。
この滞在中、偶然にも橋下大阪市長の記者会見に参加することができました(9月27日)。私はフリーとして最後に質問しましたが、10分たらずのやりとりの中で、橋本氏の恐るべき市政私物化発言を目前に、信じられない思いでした。
聞いたのは3点。
①大阪市の大気汚染物質測定結果によると、SPM,PM,OXが環境基準値を達成していない、この上さらにがれきを燃やして市民を健康被害にさらすのか?
→→汚染物質については調べます。放射能は安全だ。あなたのような意見があるのは否定しないが、私のやり方がいやなら、それなりの政治家を選挙で選べばいいじゃないですか。
②北九州市では試験焼却後も、本焼却後も健康被害を訴える市民が出ている。大阪では試験焼却当日に学校を休校にしろという話も出ていると聞くが、そのつもりは?
→→そういうウワサをもとに発言しないで下さい。休校にはしません!
③府市統合本部の背景を示す資料が何一つない。自治法違反では?
→→それ(資料)はありません。私がマニフェストを元に決めたから、なくてもいい。
動画はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=vQMPewS040Q&feature=g-all-u
(これは橋下のみ。彼の表情がだんだん固くなり、最後は質問を一方的に打ち切り)
別の動画はすぐ隣にいたカメラが私の表情をどアップで捉えていますが、「粘着質問を一蹴」なんて矛盾した見出しをつけている上、ひどいコメントが多数。そういう体制が整っているんですね。
http://www.youtube.com/watch?v=xUcFuDjCA3k
選挙公約で決めた、ことを口実に、関連法令など全く無視して実行できるなら、いくらでもヒトラーが誕生する。それに歯止めをかけているのが憲法、自治法であり、法治主義であり、主権在民の思想など民主主義を守る制度なのです。つまり、橋下は、口では民主主義と唱えつつ、実際はやりたい放題の、民主主義から最も遠い市政を展開しているのですが、大阪の有権者はどこを見てるの?
彼はこの会見に15分ほども遅れましたが、その間、狭い記者会見室につめかけた大勢の記者たちが、言葉も交わさずじいっと待っていたのが不気味でした。メディアとの強い信頼関係が彼の強気の元のようです。だから違法も平気。メディアがカバーしてくれると信じている。2012.9.28
橋下記者会見でがれき質問
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/