核融合反対チラシ、抗議文提出の後、起きたこと

3月7日から始まる核融合研究所の「重水素実験」、これに反対するママたちが作った、かわいらしいチラシをアップしときます(拡大するとちょっと字がつぶれて見えにくくなりますが、ご容赦)。

 実はこの「反対運動」、2月初めに「抗議文」(up済み)を提出した頃から、なんか妙な雲行きになってきています。まず、上のチラシについては、「少し手直しして配りたい」という連絡があったそう。でも、条件があって、「どんな政党・宗教団体とも無関係です」の部分を消し、連絡先も自分にしたいというものだったので、断ったとのことです。だって、明らかな「パクリの申し入れ」じゃない? おそらく特定政党がからんでいるのではないかと思いますけどね・・・このチラシ、内容も少しずつ新しくして、地元のママたちに読んで欲しいということで、山本も微力ながらお手伝いをします。

 もひとつは、せっかく出した「抗議文」に「間違いがあった」から、訂正したいという動きがありました。なんでも「愛知県は説明会の要請をした」とあるのが、実際はしていなかった(あるいはしたかしていなかったの証拠がない)。で、核融研は「そんな要請はなかった」とえらく怒っていて、「自主的に訂正したい」となったそう。おいおい、要請がなくても近隣自治体に出かけて説明するのが核融研の義務なのに、そこを無視して自主訂正とは何と卑屈な・・・。

 で、いったん出した抗議文を訂正するには、当然、24団体すべての了承を得なければなりませんが、私が紹介した署名団体は、「なぜ自主的に訂正するのか不可解」として訂正に応じないというので、おそらく抗議文の訂正はありません。もし一部団体の賛成だけで訂正文を出してしまったら・・・そりゃあ、妙なことになるでしょうね。つまり、それによって、「抗議文を出したこと自体を否定する」「抗議文が正確ではなかったことを市民団体が認めてしまう」ことになるわけ。・・・まさか、それを狙っていたりして。

 というのは、核融合実験は国策だし、多くの事業所・研究所・大学が相乗りするビッグビジネスです。彼らにとって一番嫌なのが「市民の反対」だから、こうやって反対運動をニュートラルにするくらいのことは平気でやるからです。2017.2.21

 

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/