菅首相が15日午前、終に放射性物質が漏洩していることを認めた。
「これ以上の爆発やあるいは放射能の、放射性物質の漏洩が出ないように現在全力を尽くしております」http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110315/plc11031511370024-n2.htm
これは、政府にはもう打つ手がないということを意味している。最初からなかったのだけどね・・・すでに14日には、IAEAに専門家チームの派遣を要請しているが、これもSOS。
国際原子力機関((IAEA)の天野之弥事務局長は14日、加盟国向けに声明を発表し、福島第1原発の事故で、日本政府から専門家チームの派遣要請を同日受け、「日本政府と詳細を協議している」と説明した。IAEAは東日本大震災の発生直後から日本の原発の状況を注視。日本政府から要請があれば、支援する用意があると表明していた。(2011/03/15-02:33)
http://203.183.152.16/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2011031500031
ただし、IAEAは原子炉の専門家ではないし、「破局」を止める技術などないから、やるとしたら、おそらく放射性物質の影響や環境モニタリングなど「調査」だけだろう。1945年のヒロシマ原爆投下の後、日本とアメリカが健康被害調査をやったように。これは救済を目的としたものではなく、被害者を「観察」するためだった。政府組織というものは、いざとなると市民のことなんぞ気にもかけないのだ。だから今回、メルトダウンがおきていることも(私は進行中と考えている)、放射性物質の濃度が増し、自宅になど当分帰れないであろうことも、政府は決して言わない。
だから私は、次のような提言をします。
【提言】
★東日本の、原発の風下に当たる地域の人たちは、なるべく早く避難を。
★過疎や人口流出で悩んでいる西日本の各自治体は、避難者を「住民」として受け入れてあげて下さい。汚染が解消されるには十年単位の年月が必要だから、彼らはきっと新しい環境に根付くでしょう。
★電力不足で、製造業、サービス業はしばらくダメです。だから、農業振興に力を入れましょう。そうして、日本が陥っている食糧不足を解消し、自給自足できるようにしましょ
★こういう政策は、国なんぞにお伺いを立てることはありません。独自でも、周辺市町村と共同でもいいし、受け入れ組織作りはボランティアにまかせましょう。PRはテレビと口コミで。
こういう政策を打ち出す自治体が増えれば、被災者も少しは元気になるし、社会も大きく変わってゆくでしょう。2011.3.15
東北関東大震災: そこにいては危ない
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/