福井県敦賀市が突然、HP上で試験焼却の実施を発表しました。なんと焼却開始のわずか四日前のお知らせという不誠実さ・・・住民はこれを了承しているのでしょうか? 内容は以下の通り。
災害廃棄物受入れに係る試験焼却の実施について [10月22日]
災害廃棄物の受入れにあたり、安全性を確認するための試験焼却を下記のとおり実施します。
1 日 程
【搬入開始】 10月25日(木曜日) 午後4時30分頃から
【焼却開始】 10月26日(金曜日) 午前8時30分頃から
2 場 所
敦賀市清掃センター(櫛川88号1番2)
3 公 開
(1)10月25日(木曜日)の公開は、午後4時30分からです。
(2)10月26日(金曜日)の公開は、午前10時から12時までとし、屋内施設の見学通路からになります。
(3)焼却灰(固化灰)の公開は、10月29日(月曜日)の午後1時からです。
なお、公開の対象は、市民及び報道関係者に限ります。また、施設の管理保安上から、入場を制限する場合があります。
4 災害廃棄物の種類等
排出元:岩手県大槌町 種類:木くず 試験焼却量:3t
5 試験焼却の概要 (pdf/202KB)
大阪市のラボ実験は、皮肉にも、気化したセシウムは取り除けないこと、つまり、がれき焼却の危険性を証明してしまったのですが、利権で固まった自治体は事実に目を向けようとしません。焼却炉のある櫛川地域は人家の少ない山間地帯ですが、汚染大気は北風に乗って、敦賀市全体を覆うことでしょう。ところが、現地では「がれき反対の声があがらない!」のだそうです。
まあ、日本最大の原発集中地とくれば、それなりの住民意識ができあがっているのでしょうね。たとえば、「お上にたてつかない」「嫌なものには目をつぶる」「原発がなければやっていけない」なんてプロパガンダを叩き込まれ、問題に直面するのを避けているのでしょう。でも、そうした拝金主義と無関心が何をもたらすか、は他ならぬ福島県の住民が体感していることなのですが。
反原発は明日のための運動です。でも、反がれきは今日のための運動。今からでも、地域住民がこの問題の重要さに気づき、自ら声をあげれば、おバカな敦賀市長の暴走を止めることができます。山本は近く現地入りするので、福井県の方々とも意見交換したいと思います。
2012.10.23
敦賀市、26日にがれき試験焼却を実施!
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/