徳島の新ごみ処理施設、市民会議って何?

 この↓件について、アップを忘れていました。

広域ごみ処理施設 市民会議が発足(徳島県)

[2018/ 7/27 19:20 四国放送]http://www.news24.jp/nnn/news8675052.html

 徳島市など6市町が徳島市飯谷町に整備を計画している広域ごみ処理施設について徳島市民らの意見を聞く市民会議の初会合が開かれました。徳島市など2市4町は徳島市飯谷町枇杷ノ久保を建設候補地として広域ごみ処理施設を整備する計画を進めています。施設の整備費用は約445億円で一日で最大396トンの燃やせるゴミを処理できる計画です。徳島市は施設の整備基本計画を今年度中に策定する予定で計画に市民の意見を取り入れようと27日、市民会議を発足させ、初会合を開きました。会合には、大学教授ら学識経験者や地元代表者、それに公募で選ばれた市民など11人が参加。会長には徳島大学大学院の木戸口善行教授が互選で選ばれました。会合では市の担当者が施設規模や供用開始目標を2027年度としていることなど計画の概要について説明しました。これに対し委員からは「市民会議で一度建設候補地を見に行くべきだ」「地域に貢献できる施設にしなければいけない」といった意見が出ました。次回の市民会議は8月下旬に開かれる予定で施設規模やゴミの処理方式などについて協議することにしています。

 

 「市民会議」だの、「市民の意見を取り入れる」だの、いかにも民主的なイメージを与える言葉が多用されていますが、だまされてはいけません。これは、広域焼却炉の建設計画に市民団体(おそらく「考える会」だの「市民の会」だのでしょうね)が賛成したという意味。「施設整備計画」に市民の意見を取り入れると言ったら、プールを作れだの、温泉施設を作るだのということになるに決まっている。そうでなくて、本当に反対するのなら、まず、こんなごまかしの市民会議などつぶさなければなりません。

 前記事で書いたように、世界は「反焼却」に向かっています。それに飯谷の現地は、すでに大気汚染がひどく、おそらく浸出水によって水系も(地下水系含む)汚染されていることでしょう。この状況をさらに悪化させる計画なのに、なにが「市民会議」だ!

 こんな計画にまきこまれるようでは、子どもたちの将来を食いつぶすようなもんです。2018.8.8

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/