危ない日本の空気清浄機

 フクイチ事故以来、空気清浄機を買った、という家庭は少なくないはず。でも、それはオゾンを発生させるタイプでは? だとしたらとても危険ですよ。「清浄機が3台ある」と誇っている知人がいましたが、彼女の免疫力低下、回復の遅れは、そのせいかもしれません。
 以下、record Chinaから(一部)

パナの空気清浄機、PM25の除去率を誇張か=専門家はオゾン発生による発がんリスクを指摘―中国 201332711:49
 2013326日、広州日報はこのほど第3者検査機関と共同で、空気清浄機のテストを行った。その結果、パナソニックやフィリップスなどの空気清浄機の効果が、メーカー側によって誇張されていたことが明らかになった。済南日報が伝えた。
PM2
5の除去率は98%とされていたが、実測値は40%のみだった。専門家はまた、空気清浄機の運転によりオゾンが発生し、がんを引き起こす可能性があると指摘した。効果の誇張、オゾン発生による発がんリスクについて、パナソニック側は「製品は国家が正式に認定する機関の検査に合格しており、性能は安全で信頼出来るもの」とした。しかし業界関係者は、「パナソニックは第3者の証明するデータを提供しておらず、このような回答には納得できない」と述べた。(中略)
 多くの空気清浄機の販売担当者は、PM25の除去率が90%以上であると称していた。販売担当者は空気清浄機の運転でオゾンが発生する問題について、「市場に流通している多くの空気清浄機はオゾンを発生させるが、これには主にオゾン発生器型・静電型・紫外線型・マイナスイオン型の4種がある」と説明した。これらの空気清浄機によって発生するオゾン量について、販売担当者の多くは「よく分からない」、「メーカー側は人体への影響はないとしている」と回答した。
 情報によると、パナソニックの空気清浄機の主力機種は、マイナスイオン型と静電型だ。記者の調査によると、パナソニックの空気清浄機がオゾンを発生させることは、業界内では「周知の秘密」であることが明らかになった。しかし消費者に質問されると、販売担当者は回答を避けようとするのが一般的だ。また多くの空気清浄機の包装には、オゾン発生に関する説明や注意書きがない。
 これとは対照的に、欧米から輸入された一部の空気清浄機には、目立つ位置に「国際オゾン無発生認証」、「国際安全認証」などが張られていた。販売担当者もまた、これらのシールはパナソニックなどの製品に張られていないと答えた。中国室内環境モニタリング工作委員会の宋広生秘書長は、「マイナスイオン空気清浄機は運転中にオゾンを発生させ、一定の濃度に達すると人体に危害をもたらす。オゾンは悪臭があり、がんを引き起こす可能性がある」と説明した。
インタビューに応じた業界関係者は、「このほど浄化類の家電市場が急拡大し、技術基準の不備が市場リスクを形成している。消費者もまた、直接的な実感を得ることができない。この現象は空気清浄関連機器の間で特に深刻だ」と語った。中国家電協会の徐東生(シュー・ドンション)副秘書長は、「中国家電協会は来月に空気専門委員会を設立し、関連部門や企業と共同で業界の発展を促進する」と述べた。

http://topics.jp.msn.com/economy/china/article.aspx?articleid=1748362
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 恥ずかしいことです。空気をきれいにする、とのうたい文句で、汚染物質を発生させているなんて。しかも、日本では2009年にも、空気清浄機のオゾンによる健康被害が生じていて、
「オゾン発生器買わない方が」国民生活センター 20098271948分配信
読売新聞

オゾン発生器、健康被害続出 除菌効果うたう 8281327分配信
産経新聞
 こういう報道もあったほど。売れ残ったものを、今回PM2.5騒ぎで揺れる中国に緊急輸出したのかもしれません。

 「オゾンが体にいい」なんて誤解もいいところです。地表オゾンはPM2.5 と並び、呼吸系系疾患を増やし、死亡率をあげる重大な汚染物質。環境中に出てスモッグを構成することもわかっているし、欧米では「オゾンを発生させないこと」を、大気汚染の大きな対策としているほど。日本の政府・業界の馬鹿さ加減は、焼却炉、がれきだけじゃなかったのね。2013.3.29

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/