先日、青梅市でごみ問題の講演をした時、ぐうぜん、八丈島の「その後」を聞いた。水源地である水海山に計画されていた最終処分場が、すでに着工されているというのだ。検索したら、本当だった。http://fuyuto.asablo.jp/blog/2010/07/10/5211252 がっかり、そして怒り。
問題を知ったのは2009年初めだっただろうか。国立公園内の処分場など完全に違法だから、と、八丈島 水海山の緑と水を守る会に連絡を取り、アドバイスを重ねてきた。署名文も作ってあげた。この署名文がきちんと理解できていれば、絶対とめられるはず。
ところが敵はさるもの、国立公園法に穴をあける法律改正を打ち出してきた。こうなると全国の国立公園が危ない。そこで、その特例を阻止するための意見書も書いてあげた。ネットで全国の署名を集めるようにとも建議した。
なのに、八丈島からの連絡は突然とだえ、そして「着工」。 この会は、「水海山に建設が計画されている一般廃棄物管理型最終処分場に関する活動をしています」という。 「-に関する活動」って、何だか知らないけれど、「絶対反対」とは書いてない。だから、私を切ったのか…
島では8400人の島民のうち4000名が反対署名をしたが、議会はこれを採択せず、「あきらめが一気にひろがった」とか。http://8jogomisyobunjo.sakura.ne.jp/pdf/mizumiyama.pdf
ばっかじゃなかろか。私なら、決して議会陳情などするなと言っただろう。彼らは問題をこの不採択のせいにしようとしているようだが、議会は広域のごみ処理施設に物申す権限などない。
処分場を呼び寄せているのは、なにごとも「誰かのせい」にしたがる住民だ。だから処分場もこれ一つでは済まない。何年後かには「二期工事」計画が出てくるだろう。だって、政府・都・産業界には、常に「島嶼を巨大処分場に」という夢があるのだから。2011.3.1
八丈島の水源地に処分場着工!
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/