今年9月、たばこの「副流煙」による死亡の推定値が発表されました。
「他人のたばこの煙を吸わされる『受動喫煙』が原因で死亡する人は、国内で少なくとも年間約6800人に上るとの推計を、厚生労働省の研究班が28日発表した。2009年の交通事故による死者4914人を大きく上回る」「非喫煙者の割合が高く、家庭での受動喫煙にあいやすい女性が約4600人と、男性より被害が大きいこともわかった」①
ちなみに、喫煙による直接の死亡は、2005年で男性163,000件、女性33,000件。個別の疾患ごとの推計に基づく場合は、男性112,000件、女性19,000件。WHOの推計値です②
タバコで年間13万人もが死んでいる! 副流煙でも6800人が・・・その中には赤ちゃんや子どもも含まれているわけだから、怪しい「ワクチン」に税金を使うより、早く「喫煙規制法」などを作って、喫煙場所を制限したり、完全な副流煙防止を義務付けた方が、よほど社会の健康に役立つのじゃないでしょうか?
タバコにはさらに、最近問題になっている「三次喫煙」があります。これは、服や寝具、カーペットなどにしみこんだタバコの煙の残留物と、室内の化学物質が結合して新たな発がん物質ができ、それが健康を脅かしているという論。③ タバコって、たばこの葉っぱだけでできていた時代は、とっくに終わり、今のタバコは、ガムと同じように、何種類もの有害物質の混合物です。だから、それをいぶした煙が、より複雑な化学物質を生み出すのもあたりまえ。
なお、2002年に発表された喫煙と総死亡・がん死亡・循環器系疾患死亡との関連-中年期男女の10年間の追跡(国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究部) という調査報告書のまとめは、こうなっています。
「喫煙者の死亡リスクが高いのは、生活習慣ではなく、喫煙自体が健康に悪いから」
「タバコは本数にかかわらず、健康に悪く、累積喫煙量が多くなるほど、総死亡、がん死亡、循環器系疾患死亡の何れにおいても死亡確率は高くなる」
「たばこを止め続ければ死亡リスクは、たばこを吸ったことがない人と同程度にまで減少する」
「一刻も早くたばこを止めること、たばこを吸い始めないことが中年期の死亡を予防する有効な手段である」④
①http://www.asahi.com/national/update/0928/TKY201009280349.html
②http://www.health-net.or.jp/tobacco/risk/rs410000.html(厚生労働省、最新たばこ情報・・・死亡率と喫煙数のグラフなどもあり、参考になる)
③http://health.nikkei.co.jp/hsn/news.cfm?i=20100218hj000hj
④http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome_entry/002_detail/
ワクチンより、タバコの害を防いで
この記事を書いた人
山本節子
調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/