マドリード、2025年までにごみ焼却処理を停止
先週末、ヨーロッパからビッグ・ニュースが入りました。スペインの首都、マドリードでは、2025年までに焼却処理を段階的に停止することに決めたというのです。
以下、発信元の「ゼロ・ウェイスト・ヨーロッパ」の情報から:
「マドリード市議会は先週、新たなごみ戦略を提案した。これは廃棄物管理の変換をめざすもので、ヨーロッパとスペインが設定しているリサイクルと再利用のターゲットに合わせるものだ。マドリードは、分別収集率が低く、有機系廃棄物(生ごみ)を分離収集する必要があることなどの問題があるが、市は燃やすごみを大幅に削減し、焼却処理を段階的になくすという野心的な計画を立てた。計画によると、現在年間30万トンを処理しているバルデミンゴメス焼却炉は、2022年には焼却量を50%に削減し、そして2025年には最終的に閉鎖される。長年にわたり同焼却炉の閉鎖を求めて戦ってきた環境団体や子音は、この議会提案を大歓迎している…」
ここ数年、ヨーロッパではごみ焼却処理に反対する運動が大きく盛り上がっていました。それに拍車をかけたのが、大気汚染によって年間何百万人もが死亡しているというニュースです。大気汚染が特にひどいイギリスなどでは、都市ごとにクリーン・エア・ゾーンを設けたり、電気自動車を取り入れたり、工場排ガスの基準を厳しくするなど、さまざまな対策を実行中。他の国々でも、それぞれに大気汚染を回避すべく対策を採っていましたが、最悪の大気汚染施設に止めをさすのがスペインとは…。
スペインでは昨2017年、住民投票で決まったカタロニアの独立を、マドリードが暴力的に押さえこむという事件がありましたっけ。EUなどグローバリストスペインに押し付けた緊縮経済が地方の反乱を招いたのですが、今回の件とは関係があるのでしょうか? それにしても、東京の足立区の大焼却炉が段階的に停止されるとなったら、都民は喜ぶどころか途方にくれることでしょうね。知識の差は大きい。2018.8.7