東電の「停電」事件は、メディアも、多くのブロガーも、「ねずみ」で一件落着、のようですが、私はしつこい。311の「疑惑」に直結するので。
この件で、交流器のフタのウラに張り付いた、小動物の黒いシルエットが話題になりましたが、フタを開ければすぐ目につくソレが、発見まで一日以上かかったとはあまりにも不自然。「何か隠している」と思う人も多いのでは。
急場しのぎ“薄氷の安定” 配管、タンクも仮設残る
右側の端子がすすけている計器用変流器(東電提供)
重要設備の制御は脆弱な仮設配電盤が担っていた。仮設から本来の電源システムに切り替える矢先の停電だったが、事故直後の急場しのぎの設備は汚染水処理の配管やタンクにもまだ残る。事故から2年が経過しても、“薄氷の安定”であることが露呈した。東電によると、トラブルが起きたとみられる3、4号機プールと共用プールの冷却装置がつながる仮設配電盤は事故直後から使用。覆いはあるもののトラックの荷台に積まれたままの状態だった。仮設配電盤は臨時の設備で、万が一の際のバックアップ設備はなかった。プールの冷却は温度上昇が緩やかで、対策に時間的余裕があることも理由のようだ。4号機プールには、1533体と多くの燃料が貯蔵されている。プールが冷却されず水が蒸発すると広範囲に被害が及ぶため、燃料取り出しは安定化への最重要課題となっていた。だが、その冷却の心臓部は仮設のままだった。事故直後に臨時的に整備したままの設備は配電盤だけではない。放射性物質を含む汚染水を浄化する装置の配管も耐圧ホースから耐久性の高いポリエチレン製に切り替えているが、一部はまだ残る。「仮設タンク」と呼ばれる汚染水タンクも多くは鉄板をボルトでつなぎ溶接をしていないもので、ボルトが緩み汚染水が漏れたこともあった。東電は信頼性向上へ耐久性の高いものに移しているが依然、課題が残ることを浮き彫りにした。(原子力取材班)
メルトダウンを起こした原子炉の直近、大量の燃料棒が眠る複数の冷却プール、とくれば、誰しも、何より先に、何重ものフェ―ルセーフシステムや、停電回避の備えが必要、と考えるでしょう。ところが、東電はまさに、そのための「電源信頼性工事」の最中でした。予定は;
1号機ーー19日実施予定(完成寸前)、
2号機ーー18日に完了(だから事故の影響を受けなかった)
3号機と4号機ーー3月26日までに終了の予定
つまり、安全性の備えができるまで、あと一息のところで、今回の事件がおきたわけ。「バックアップがなかった」というより、二年間もこういう「攻撃を受けやすい」状況を続けていたこと自体が、とても異常だと思います。
なお、「瞬停」に関して、阿修羅の掲示板にこういうコメントを見つけました。
2013年3月22日
11:20:34 : Ny9HYWGvS19r6
: xMBX4BDFbQ
電気設備をあつかっていましたが、メタクラの遮断機が作動した場合、OCR、UVR、3Eリレーなどが、先に作動します、ねずみ等で遮断した場合、メタクラの中ですぐに、原因は分かります、写真を見ますと、ねずみはターミナル等に引っかかったままでないので、センサー系を復帰させれば良いだけの話です、東電が出したくないヤバイ事があると思います、明らかに何かの隠蔽ですね。
やっぱり「隠蔽」を疑う人はいるんだ! ちなみに、メタクラとは、metal cladの略で、変圧器や変流器(変成器)、遮断・開閉装置(遮断器)、各種電気測定器、保安装置などを金属製の箱に収めたものを指すそうな。事故を検知し、それを制御する信号を出したり、外部電源が遮断しても保安装置などの電源を確保できるそう。(参考:http://www.mpec.co.jp/engineering/supervision/metalclad_sw_monitor/index.html
フクイチではそのメタクラが作動しなかったということでしょうか? 制御信号がさえぎられた? う~ん、やっぱり何かヘン。2013.3.22