トランプ「私はイランの石油を奪うのが好きだ」ーイラン攻撃の本当の目的⑥

 トランプの、時にあまりにも率直で、恐ろしい発言は、二日前の英メディアのインタビューで炸裂しました。彼はイランの石油強奪が何より好きだと述べたのです。

「トランプ大統領は3月29日、フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューに応じ、「正直に言うと、私が一番好きなのはイランの石油を奪うことだ」と述べ、それに反対する人々を「愚か者」と批判した。米国はイランへの圧力を強め、米中央軍の管轄地域に追加部隊を派遣している。オブザーバーは、米国がイランの主要石油輸出拠点であるペルシャ湾のハルグ島を占領する可能性を指摘している。トランプ大統領はこれについて、「ハルグ島を占領するかしないか、選択肢はたくさんある」と述べ、「イランには防衛力はないと思う。簡単に占領できるだろう」と付け加えた。緊張関係が続いているにもかかわらず、トランプ大統領はイラン指導者との交渉は「非常に順調に進んでいる」とし、「非常にプロフェッショナルだ」と述べた。また、イラン議会のモハマド・バゲル・ガリバフ議長がホルムズ海峡を通過する船舶の航行を許可したとも述べた。Financial Times: Trump says he would like to ‘take the oil in Iran NHK 14 時間前2026.3.30https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/20260330_16/

 これは決して、うっかり発言ではありません。一般市民は、「他国の石油を奪う」との公言に腹を立てるでしょうが、問題はそこにはない。問題なのは、この報道が、「アメリカの強腰」と、「イランは負けている」ことを強調し、市民を誤導しようとしていることです。軍事大国アメリカを引きずり回しているのが、国際法や条約など何も知らず、平然と主権国家の権利を侵害し、弱者の虐殺を命じている狂人であることは、今ではみなわかっています。しかし、彼をこの座につかせた連中は、彼の口を借りて市民をだまし、混乱させ、株価や金融を操作して、見えないところで大笑いしているのです。

 この報道は、以下の実態を完全に無視しています。まず①圧力をかけられているのは、イランではなく、イランのすさまじい反撃によって大きな被害を出しているアメリカと湾岸諸国です、②ハルグ島占領計画は、米兵の大量死につながりかねず、戦争に反対する政府中心人物や軍関係者が辞任していること、③「イラン指導者との交渉」が完全にウソであることは、イラン政府が公式に、何度も断言しています、④ホルムズ海峡の通過を許された船団はパキスタン船籍であり、護衛についていたのはアメリカではなく、イランの船団でした・・・

 トランプ発言を報道するなら、少なくとも上記四点はきっちり抑え、実態を報道しない限り、現地のことを何も知らない一般市民は、「ああ、やはりアメリカが優勢なのか」と思ってしまうでしょう。その市民の心理が、やがて、「強国が弱小国の石油資産を奪取するのは止むをえない」という考えに変わるのに、それほど時間はかかりません。私たちは与えられた情報、事情の中でしか物事を判断できないからです。特に情報統制が厳しい①②については常時オルタナティブ情報がないと、簡単に騙されます。そしてトランプは最適の「騙し役」なのです。

 トランプはごく早いうちから「悪性ナルシシズム(Malignant Narcissism、悪性自己愛)」と評価されていました。

 悪性自己愛(Malignant Narcissism)は、自己愛性パーソナリティ障害に反社会性、サディズム、パラノイア(被害妄想)が混ざり合った、攻撃性の極めて高い心理状態です。誇大妄想に基づき他者を見下し、支配・搾取を行い、周囲に精神的ダメージを与えて人間性を奪う特徴があり、パワハラやモラハラの温床となります…(Wiki)

  普通なら、「自己中心的で尊大・傲慢」くらいとされる「自己愛」。それが人格障害となると、特権意識が強く、自己への過大評価、やむことのない承認や賞賛欲求、そして、それを実現させるための虚言癖やでっち上げ、攻撃、正当化と責任転嫁、他者への共感性欠如、他人を卑下・批判し、利用するなどが表れてきます・・・すべてトランプに当てはまっていると思いませんか?今の彼は、この人格障害に、高齢化とアルツハイマー症、健忘症などが混在しているようです。 「エプスタイン同盟」が彼を起用した理由はここにあります。あと数週間、あるいは数か月後、彼が完全に「失脚」するまで、トランプは好きなことを言い続けるでしょう・・・すべて傀儡師のシナリオに沿ったもので、信用すべきではありません。

 本記事の最後に、真実を知らせ、勇気を持たせてくれる Janta Ka Reporter のビデオを紹介しましょう。 https://www.youtube.com/watch?v=ldxz0tDX4U8 2026/03/30(イラン大臣の交渉否定を受け、トランプ氏の外交協議に関する主張は崩れ去った

 この動画は上記のトランプのウソ4点も網羅していますが、何より驚いたのはアメリカ・イスラエルの激しい空爆に会いながら、なお「パレスチナの連帯デモ」に参加しているイラン人の姿です。11分40秒頃から。

「パレスチナの大義は私たちにとても重要です。彼らは非常に勇敢で、長年にわたり、侵略と抑圧に立ち向かってきました」「米・イスラエルは私たちだけでなく、人類全体の敵です。イランの人々は、立ち上がって『もう沢山だ』と言った最初の国民です。そして今、全世界がエプスタイン(一派)という悪人が世界を支配しようとしていることを知っています。私たちはそれを終わらせたい」「イスラエルとシオニストは帝国主義の先鋒であり、私たちは彼らと戦うべきです」「私たちは、悪魔に、アメリカに、イスラエル人に反対しています」「パレスチナは今、小児性愛者と戦っている場所です。世界中のみなさん、小児性愛者にうんざりしているなら、どうぞ立ち上がってください。(動画はpress TV)

イラン人は、エプスタイン派、シオニズム、悪魔、小児性愛者、帝国主義など、私たち日本人があるいは忘れ、あるいは目を向けたくない現実を正面から捉えています。それが彼らの戦いの原動力なのです。2026.3.31

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/