ツルネン批判者、もう一人

  ツルネン議員批判の続きを書こうとしたら、同じことを言っている方がいたので、そのまま紹介します(長いので一部略)。

2012.03.28 K.
ツルネンマルテイ様

 有機農業のご支援有り難うございます。有機農業基本法のお陰で少しづつではありますが、ヨーロッパに近づくような政策も出てきております。神奈川県でも新しい有機栽培生産者増えてきました。さて今回のツルネンさんのメルマガについて、ちょっと待って欲しいと思い、私の意見を申し上げたいと思います。
 私は汚染拡散につながる行為はやめるべきだと思います。まず、福島やその周辺の人々を汚染地域から逃がして下さい。汚染された地域に住まわせて、そこで生産活動をするから問題が発生するのです。放射能の汚染地帯は人が住んではいけないのです。1年以上も汚染地帯に住民を残置している事は、トンでもないことです。(中略)
 農業者として言わせて頂きたいのですが、農地の周囲の山も全て汚染されており、「除染」など出来る訳がありません。山が汚染されていて、どうして堆肥を作れるのでしょうか?福島とその周辺汚染地帯を汚染が消えるまで隔離すべきです。放射能の解決方法はただただ「時間」です。先日も栃木県~茨城県に行きましたが、私のガイガーカウンターは、1m高さで0.20マイクロシーベルトを超えていました。北関東の汚染もひどい限りです。400ベクレルの足柄茶にガイガーカウンターを直づけしても0.17マイクロシーベルトなのに、1mの高さで0.20を超えるというのには驚きました。私の農場の卒業生は茨城県の八郷に居ましたが事故直後に「逃げろ」と電話して、家族は今松本に移住し、新しい農場を始めています。先日八郷のUさん達がテレビに出て有機農業の苦境を語っていたそうですが、八郷に60軒の有機栽培農家がある中で、逃げたのは私の卒業生だけです。私は30年来のエコロジストで、学生時代から反原発を訴えてきました。(有機栽培農家の多くが原子力に無頓着で知識が足りません。)私たち有機栽培農家がもっとも大事にするのは「命」です。「命」あっての有機農業です。まずは逃げることが出来るような施策を国に対して要望します。汚染された瓦礫を拡散することなど「命」を尊ぶ事に反しています。やめて下さい。

 ツルネンさんはご存じないかも知れませんが、今の状況は日本の第2次世界大戦の戦争末期~敗戦直後の様子にそっくりです。中国北部(満州)の日本軍は、まず参謀本部が飛行機で逃げ、軍隊が汽車で逃げ、そして多くの開拓民が取り残されたのです。その後戦争に負けると、戦争は国民全ての責任だといういわゆる「一億総懺悔」の主張が戦争責任者の方から流されます。今の瓦礫の話もこの「一億総懺悔」と全く同じではありませんか?福島から東京電力が真っ先に逃げようとした様子も開拓民を置き去りにした当時の様子にそっくりです。第2次世界大戦の敗戦、そして今回の福島の事故というのは実は共通しています。両者共に無責任な日本の官僚たちの暴走の結果であります。
 民主党の2009年の勝利で、こうした官僚の権益の拡大や暴走に歯止めが掛かると期待していました。私は事故前から、ツルネンさんには瀬戸内海の原発の強行着工はやめさせて欲しいとお願いしましたし、民主党は原子力関係の労組とは縁を切りなさいと(ファックスでも)申し上げてきました。しかし、お会いした際にも明確なご返事は頂けませんでした。民主党という「しがらみ」があって、反原発が強く言えないのですか。民主党というしがらみがツルネンさんの自由な活動を制限しているなら、お辞めなさいと言いたいところですが、そうも言えません。日本の今の選挙制度では、大政党ばかりが有利で、昔の参議院のような全国区がないので、個人の立候補が難しくなっています。高すぎる供託金など、日本の選挙制度は全く民主的ではありません。このままでは民主党は次の選挙で大敗北をします。民主党そのものがもう連立でも組まない限り二度と政権に付けないでしょう。間違いなく多くの民主党の議員は落選します。

http://homepage2.nifty.com/yugatsuru/letter/2012_532.html
 ほんとうに、有機農業をアピールしている人間が、なぜ原発とがれき拡散を擁護するのだろうと思っていたら、知識不足と政治判断のせいなのですね。次の選挙は、どうしても原発・がれき広域化の推進派を落選させなければいけません。というより、自民党も民主党も解体させなきゃ。
2012.4.4

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/