山本節子 兵庫県の豊岡市が副市長を募集しているという話題を載せましたが、
同市は今、巨大な広域焼却炉(174t・日)を、人口の少ない谷間の村に
こそこそ作ろうとしています。
これに反対する友人から、市長にあてて反対メッセージを送ってほしい
との依頼がありました。下にその呼びかけ文をはりつけます(編集してあり
ます）。私も出しますが、みなさんもぜひ、彼に何か言ってやって下さい。
立ち止まれば、何とかまともな自治体経営が続けられるでしょう。突っ走
れば、自治体破産と環境悪化―産業衰退ー人口減の、悪循環がまちか
まえています。
この市長には、引き返す勇気と知性はまだ残っていると思いますので。
北但の広域焼却炉に反対はがきを！
豊岡市竹野町森本・坊岡は地区は、竹野川の支流が流れる、美しい小さな谷あいの村です。昨年4月、ここが突然、１７４㌧/日の「広域ごみ・汚泥処理施設建設」の予定地と発表されました。ここに巨大焼却炉ができれば、この地域だけでなく、周辺や下流地域にも深刻な汚染と健康被害が広がります。農業も打撃を受けるでしょう。しかし、広域（豊岡市長が理事長）は反対の声を無視し、環境影響調査を進めています。私たちは、たくさんの反対の声を広域の管理者（豊岡市長）に集中し、この計画を止めたいのです。
広域化計画は市民の知らないところで決められた
この計画の実施者である「北但行政事務組合」（豊岡市・香美町・新温泉町が構成団体）は、兵庫県が作成した「北但広域ごみ処理計画」をベースに、市民に知らせないまま、計画を進めてきました。最初の予定地の日高町上郷区では、市民の強硬な反対で計画を撤回しています。この時点で、ごみ政策の根本的見直しが必要でしたが、北但広域は施設建設に執着し、ふたたび住民の頭ごしに新たな予定地を決めたのです。
反対地主は土地不売で団結（これまで）
私たちはこれまで、あらゆる手をつくしてきました。地主十一名もただちに「土地の不売宣言」を出し、法的に計画を拒否しています。また、環瀬戸内海会議の協力を得て、２５０本の立木トラストを実施し、行政の調査のための立ち入りを拒否しています。いずれも憲法にもとづく財産権をたてにした行動で、計画の強行は憲法違反です。
問題は「広域」「焼却」ごみ行政 私たちも反省・勉強
私たちは「ごみ分別」には協力してきましたが、集められたごみの処理については、あまり関心を払ってきませんでした。しかし、調べてみると、広域ごみ行政はごみ減量どころか、焼却炉を建ててしまった所ではどこもごみが足りず（ＮＨＫ報道）、分別ごみや、産廃まで燃やしている実態が分かってきました。自治体は膨大な借金と、「負の環境遺産」をかかえることになります。ごみ焼却はダイオキシンを発生させ、環境を汚染します。世界の三分の一の焼却炉があるといわれる日本は、世界最大のダイオキシン発生国です。地球温暖化にも逆行します。先進国ではクリーン生産（ごみが発生しない製造過程）を初め、焼却・処分場を最小限に抑える努力をしています。日本でも徳島県・上勝町の取り組みはよく知られ、神奈川県・葉山町でも取り組みが始まっています。
あなたの声が行政を動かします！豊岡市長に葉書を出して下さい
豊岡市は一度絶滅したコウノトリを４０年かけて復活させ、野生に帰すことに成功し、いま、豊岡の空を３０羽のコウノトリが舞っています。これは農薬、化学肥料を抑えて、コウノトリの餌となる豊かな生き物が棲める地域づくりが、ある程度進んでいることを意味しています。農薬漬けの農業から、生きものとの共生をめざす農業、地域のあり方として、全国はもとより世界からも注目されています。
今年６月末、環瀬戸内海会議は、生きものとの共生を進める豊岡市にふさわしいごみ処理計画への転換を求めて、豊岡市長に申し入れを行いました。みなさまにも、豊岡市長へ声を届けていただきたいと願っています。日本の再生につながることを祈って。
メールのあて先は：info@city.toyooka.lg.jp
（よろしければ管理人にもCCを：hang05hau@yahoo.coljp)