むかついた環境省とパシコンの対応(4/28の件)

 昨日、環境省に出かけようと準備していた矢先、こういう(↓)メールが。なんと「山本外し」のための協議までしていました。いやあ、環境省、パシフィックコンサルタンツのいやらしさ、陰険さ(`Δ´)!。

> Date: Mon, 28 Apr 2014 11:54:56 +0900
> From:
hirokazu.mukumoto@tk.pacific.co.jp
> Subject: 第1回放射性物質汚染廃棄物に関する安全対策検討会取材に関して
> 山本節子様
> お世話になっております。
> 放射性物質汚染廃棄物に関する安全対策検討会事務局の椋本と申します。
> 環境省が主催する標記の検討会に係る取材に関しまして、環境省にて協議いたしましたが、参加対象に係るご活動実績の確認ができませんでしたので今回の検討会の傍聴は取り消しとさせていただくこととなりましたのでご報告させていただきます。
> ご連絡が遅くなり申し訳ございませんでしたが、よろしくお願い申し上げます。
 

 取りやめたのかって? 行きましたとも。そのつもりだったし、他の予定も組んでいたので。ところが遅れて会場の22階に行くと、私は入れてくれないどころか、露骨な「山本シフト」が準備されていました。

 会議室のドア(ひとつしかない)は、職員四人がびったり張り付いてガードし、せまい廊下の反対側にも三~四人がいて、そのせせこましいこと。みな名札を内ポケットに入れ、うつむき加減。質問には緘黙で答えず・・・どこかで見た風景だと思ったら、昨年、鮫川村問題で大臣室に行った時も、鮫川の説明会でもまったく同じ光景が繰り広げられたっけ。

 いえ、空席はたくさんあったのです。それに、討議がつまらなかったらしく、退席する人も多かった。それなのに、私は入れようとしない。受付のパシコン社員に「いったん登録しておきながら、取り消しはけしからん」というと、「肩書きがフリージャーナリストとあったので(勝手に「報道機関」にふりかえた・・・」「こちらは一般傍聴で申し込んだのに、勝手に取材と決めつけたのはそっちのミス」。そうしたら、勝ち誇ったように、「でも、一般傍聴も抽選なんですよ」との答えがかえってきました。・・・暗に、「一般傍聴で申し込んでも、山本はダメ」と言っているのと同じじゃない。

 環境省職員に文句を言うと、「ルールですから」「そういうルールがどこにあるの?」「・・・」まあ、「山本はずし」のルールを作ったわけですな。さすが環境破壊省。

 私をいれさせたくない理由もわかります。一般傍聴の30席のうち、市民はわずか3人。他はみ~んな、企業、それも主に廃棄物処理関係の事業者でした(リストで確認)。この検討会のお知らせがぎりぎりで届き、申し込み期間がわずか二日しかなかったことを考えると、環境省は企業だけを呼ぶつもりだったようです。これは私のかねてからの主張、「環境省は企業に乗っ取られている!」を裏付けるもの。私の排除は産業界の意図でもあったのです。

 それに、この日、初めて公表された検討会の委員は(資料で確認)、がれき焼却でおなじみに大迫政浩(国環研資源循環・廃棄物研究センター長)や、プラごみはどんどん燃やせで有名な田中勝氏(座長)など、ムチで無責任な焼却派ロートルが主体。もちろん、放射性廃棄物の専門家は一人もいません。それどころか、放射性廃棄物焼却の専門家は、世界のどこにもいない。で、私がもし彼らの討議を聞いたら、頭に来て不規則発言をくりかえし、会議=将来計画=をぶちこわしてしまいかねない・・・と環境省は恐れたのでしょう。

 もひとつ、配布資料も問題でした。前記事の國立環境研究所が、こんな論文を出していた (04/26)や、放射能対処特措法にもとづくPPT資料ですが、中身の問題には一切目をつぶっても、その指し示す方向は、これまで通り、「燃やして、埋める」、しかも「焼却加速」(やっぱり)。そこに「放射能処理」が加わるから、たくさんの企業が虎視眈々と受注を狙って集まってくるわけ。企業の目的は「利益」だから、国が方針を出せば、何も考えず事業を推進します(逆に言うと、そのための体制づくりを省庁に強いている)。

 放射能汚染廃棄物は、今や、新たな産業のコメになったわけ。

 これが日本の環境をどれだけ汚染するかなんて、連中、考えてもいません。それに、この問題はいずれ全国に広がる。

 「フクシマ」は産官学政媒のペンタゴン(五角形)を強めてしまいましたが、今のところ、市民はささやかな意思表示を試みるのみ・・・あ〜先は長い。2014.4.30

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/