「学者」とよばれる人々

 電気事業連合会のサイトには、「放射線の専門家によるQ&Aウェブサイト」が紹介してあります。せっかくなのでのぞいてみたら、こういうQ&Aがありました。


(質問)千葉県北西部在住です。ニュースでもみましたが母乳への影響が心配です。私の地域の浄水場からは先月300ベクレルを超える数値がでたりもしたそうです。後から知ったので普通に料理をしたりしていました。その時の授乳で赤ちゃんに影響はないでしょうか。また、野菜や空気などで汚染された母乳を飲んでも大丈夫なのでしょうか。 2011/05/12 放射線の人体への影響


(回答)このたびの報道により母乳で子育て中のお母さん方はたいへん不安に思われておられることとお察し申し上げます。しかし、今回母乳から検出された放射性ヨウ素は1キログラム当たり36.3ベクレルであり厚生労働省による指標(1キログラム当たり100ベクレル)を下回るものです。これを目安とすると、母乳には栄養があり、お子さんとのスキンシップなど心理的なプラス面もあることから、現時点では母乳育児を続けられるメリットの方が十分に大きいと思います。現在、厚生労働省は母乳中の放射性物質について実態調査を行う方向で検討に入っています。今後もいろいろな情報が出てくることと思われますが、政府等の発表を考慮した上で冷静に判断していただき、くれぐれも考え過ぎて体調を崩されませんよう。
http://radi-info.com/category/body/


 「現時点では心配なし」「政府の発表を信じなさい」「考えすぎるな」・・・なんとすばらしいお答え! 回答者名はありませんが、専門家が答える暮らしの放射線Q&Aとあるからには、放射線医学の専門家かもしれません。海外の放射線医学の専門家が、乳幼児の感受性の強さ(大人より強い影響を受ける)、内部ヒバクによる発がん性、放射能の蓄積性のことなどを告げ、人々に注意をよびかけているのを読むと、あまりのちがいに、この国は60年ほど遅れているのではないかと思います。
 日本人は「学者」や「教授」などの肩書きに異様な敬意を払いますが、ほんの少数の例外を除き、学者とは金で動かされるものだということを知らないのでしょうね。彼らは出資者の意を受けて研究・発表するのであり、決して平和や健康のために研究するのではありません。それがばれたのが09年の温暖化メール事件(クライメートゲート)でした・・・人為的CO2が温暖化の原因だというのは、政権の意を受けた学者らによる捏造だったのが明らかになったのです(それでもなお、日本では、「原発は温暖化問題解決の切り札」というウソがとおっているから、やっぱりおくれている・・・。)
 
 このブログでは何回も書いたのでくりかえしませんが、子育て中、妊娠中、妊娠を考えている人々には西への移住をすすめます。東日本の広い範囲が、数百年単位で考えなければならないほどのダメージを負っている。異状は何年後かに始まり、そして何世代も続くはず。その頃は、政権も変わり、権力者は「原発のせいではない」と事故との関係を否定するでしょう。それを「その通りです」と認めるのも学者。人々の「思い込み」を払拭するには、まず「学者追放」が一番早いかも。2011.5.16

この記事を書いた人

山本節子

調査報道ジャーナリスト・市民運動家。「ワクチン反対市民の会・代表」。
立命館大学英米文学科卒業。中国南京大学大学院歴史科修士課程卒業。
住民運動をベースに、法令や行政文書を読み込んで、自治体などを取材するという独自のスタイルで、土地開発や環境汚染、焼却場・処分場問題に取り込み、数々の迷惑施設事業を阻止して来た。2011年以降、福島原発汚染がれきの広域処理、再エネ、ワクチン、電磁波などもカバーしているが、昨年からはコロナ問題に全力で取り組み中。市民育成も手掛けている。著書「ごみを燃やす社会」「大量監視社会」等多数。
ブログ「WONDERFUL WORLD」https://wonderful-ww.jp/